「123456789」は,「119」(1から始まり1ずつ増加して9まで)と圧縮できる。14桁の「49566370778491」は5桁「49791」になる。でも,規則性のあるものの圧縮でもこれっくらい。100桁を1桁で表せる圧縮は,夢物語だけど?
デジタルファイルを1/100以下に圧縮する技術を発見したというゼロシンク社を,信じている者はほとんどいない。だが,同社のピーター・セント・ジョージCEOは,疑いを挟む人がいることは「科学の進歩の自然な流れ」だとして,一蹴する。
永久機関の話しかり(過去記事),たとえドン・キホーテ話だとしても,「完全な圧縮」には心躍る。100MB以上のファイルが,1MBのファイルと同じ時間で落ちてきたら…。CD-ROM1枚分のデータをウインMXでやりとりとしているのもたくさんみかける昨今,その100倍の60GBのデータもやりとりできるということで…。嘲笑と罵倒ばかりをきくゼロシンクだが,さてさて,本当に解凍したら100倍の大きさになるファイルをデモとして送る日がくるのかどうか(WIRED NEWSの記事)。
一般的なもので,もっとも圧縮率が高いのはhaフォーマットときくが,いかんせん圧縮にかかる時間が長過ぎる。今,私の手元(マックOS X環境)にある圧縮ソフトでとあるファイル(4893バイト)を圧縮してみると,DropStuffのsit圧縮が2517バイト,ZipItのzip圧縮が2426バイト,Dropcompressのtgz圧縮が2367バイトとなる。元ファイルの35%から40%程度(1/2強)が日常的に使える圧縮率の限界と云われる(haでも30%弱)。35%ぐらいが天井と思っているのに,いきなり1%にできる! というのもぷっとんだ話だ。まぁそのまま飛びちぎってくれたら,天変地異を起こすぐらいのことになるのだが。
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